テトラルキア主宰のSaobaくんと、運営を手伝ってくれているないたーくんが対談をすることになりました。
対談中に出てくる作品はアマゾンのリンク貼っとくから、気になったら読んでみてね
じゃあ本日はよろしくお願いします。
ところで後ろからなんか聞こえますけど、なんか動画観てます?
この前発売された『夜廻三』のゲーム実況観てます
あー。二作目の『深夜廻』までは実況で観たことあるわ
読み方は『よまわりさん』らしいよ
へー。洒落てるな
あ、『スリー』なんだ。『よまわりスリー』だそうです
おかしいだろ
蕎麦を食べてても対談はできる
さてと。じゃあ……何を話しますか
何を話されるんでしょうか
なんか自己紹介的なものあります?
僕は今完全に蕎麦食べてるんで
自己紹介的なもの?
そうだねぇ……
「必要に応じたニート」ってことにしといて
今はライターさんの記事の校閲とかをお願いしているわけですけど、
聞いた話によると記事を書く準備もしてくれてるとか?
原稿執筆そのものには取り掛かってないけど、「書く気はある」。
君がそういう媒体作ってるから、ってところがあるけどね
どんなの書くんすか
そらもう徒然なるままによ
やったあ
文章とのお付き合い
我々は文章について激論を交わした間柄なんで、その辺についても触れられればと思ってます。
そもそも文章との関りというか、『原点』ってなんなんですか
原点……?
ちっちゃいころから家に山ほど絵本があったから、
「本を読むことがライフワーク」
だったな。
それこそ誕生日プレゼントで親に本頼んだりしてたよ。
『しろくまちゃんのほっとけーき』は結構印象深い絵本ではあるかな。
あとは絶版だけど、『ソフトクリームになった くもくん』
幼稚園のころにおじいちゃんから貰った昆虫の図鑑も熱心に読んだな。
あとは通ってた幼稚園で毎月本が貰えたから、それを貰うのも楽しみだった。
だから、「本を読む」ことは当たり前だったし、「本が手に入る」ことが楽しみだった
「本があるのが当たり前な空間」で過ごした過去って結構大きいのかもね。
俺も小さいころから絵本が好きで、幼稚園では熱心に本棚を触る子ってことで有名だったらしい。
世代的に『ハリーポッター』シリーズが始まったころでもあったし、そういうお堅めな本に触れる機会もあったな
昔話もよく読んだな。
本を読む環境を親が整えててくれてたってのは確かにあるかもな
出会ってしまった
我々は高校時代に出会って、まあ今につながるようなことを色々やっていくわけですけども。
当時はあんまり「本の虫」みたいなイメージはなかったんだよな
本当?
まあ確かにあのころは、ずっと狂ったようにスマホでゲームしてたかもしれない
そのイメージだね。FFの音ゲーみたいなやつを狂ったようにやってたのをよく見ていた
中学高校も本はめっちゃ読んでたよ。
中学では授業中も休み時間もずっと本読んでたし。
ライトノベルも結構読んだな
ラノベ、何読んでた?
『キノの旅』
『バカとテストと召喚獣』
『涼宮ハルヒ』
とかだな。
『ムシウタ』
とかも読んだ。
あとは図書室にあったファンタジーは、端っこから順番に読んでったな
ファンタジー系好きだよね。
私があまり剣と魔法の『魔法』が好きじゃないから、執筆活動の中でその話をよくするね。
じゃあ中学高校のときも、いわゆる「本の虫」ではあったんだね
尖ったジャンルではあったけどね。
ミステリー、ライトノベル、ファンタジー、あとは『読み物』系っていうのか。
『空想科学読本』とかは面白かった。
あとは父親の影響で、東野圭吾作品は相当読んでる
あー、王道だね、俺が1冊も読んだことないことで有名な東野圭吾。
今でこそ一周回って人権のライトノベルだけど、あのころは読んでるだけで「変な奴」だったよな。
懐かしいわ。
中高どっちも図書委員を6年間務めたけど、
中学の時に図書室のラノベが全部廃棄になったことあったなぁ
かなしい
俺の創作の原点的なところで言うと、実はラノベんだよな。
川上稔の『終わりのクロニクル』。
今見たらいつの間にか絶版になってた
あー、『境界線上のホライゾン』の人か
そうそう。ライトノベルのくせに広辞苑並みの分厚さがあるシリーズ書く人ね。
あれはライトではないよね
ライトではない
他本むかしばなし
『バクマン。』の影響もあって、元々漫画家になりたかったんだよ。
小学校で、「物語を作ろう」みたいなカリキュラムがあって。
そこでカリキュラムが終わってもずっと一人で原稿用紙に物語書いてたんだよ。
そのころはただ楽しいから書いてただけだったんだけど、その影響は大きいな
そう言われてみれば、俺もその授業あったわ。
熱心に書いたね。
それこそ小学校のクラブ活動は、その授業の影響で「文芸クラブ」入ったよ。
A4ノート1冊分のものは書き上げたね
それは知らんかったな。意外な共通点だ
小学生のやることだから、読み漁った本のアレンジみたいな作品だったけどね
同じく。パワプロクンポケットの『怪奇!ハタ人間』の二次創作を書いてたな
話が二転三転したけど、文章との関りの原点でいうと、小さいときから本を読んでたってことかな。
だから国語の教科書とかもめっちゃ面白かったな。
小学校に上がる前に教科書買って、『くじらぐも』とか、「読むものがめっちゃ載ってる」って嬉しかったもんな
めっちゃわかるわ、高校までずっとそうだった
国語の教科書って、学年が上がる度に一旦全部読むもんね
それこそ俺数学で高校留年しかけてるけど、理系の教科書ですら面白くて全部読んでたよ。
書いてある意味は分からないんだけどな
何書いてあるかは分からなくても「へー、そんなことあるんだー」とはなるもんね
『くじらぐも』なー。懐かしいなー。
(※「ジブリの短編映画観たな~」と思って回顧しているが、それは『くじらとり』だったことをここに白状します)
そういう意味では『くじらぐも』も印象的な作品ではあったね
君から『くじらぐも』にある正書法も教えてもらったね。
「」とか、句読点の使い方。
まだ活かしきれてないけど
『「天まで とどけ、一、二、三。」』ね
くじらは給食で出てこなかった人の多い世代です
高校のとき、図書館司書の人とすごい仲良かったのも、やっぱ図書室で本をたくさん借りてたからだよ
何なら俺(図書委員書記、副委員長、委員長を歴任)
より図書室にいたし、図書委員でもないのに図書委員の仕事してたな
でも、中学よりは図書室に行くようになるのは遅かった。
高校の図書室、雰囲気がよくないように感じられたんだよな。
ケータイ買ってもらったのもあったし
図書室に行かなかった期間も、本は読んでたわけ?
家ではスマホ使う時間が限られてたからね。
結局家では本読んでたよ
じゃあ俺が高校のときに小説の校閲を頼むに至るまで、ずっと活字に触れ続ける人生だったんだな
そうね。同じ本を繰り返し読んではいたけど、読書量はそれなりにあったはずだね
「読書量は強いよね」、というエピソードは腐るほどあるんだけどさ。
俺は逆に高校入った瞬間に、一転して本を読まなくなったんだよ。
スマホを手に入れたっていうのも多分にあるんだけど、執筆を本格的にはじめて、「書く」立場に回ったことによって、世で評価されている文章に嫉妬するようになったんだよね。
おこがましい話なんだけど。
それで一気に本を読まなくなっちゃったんだよね。
あなたからよく「情景描写が弱い」って言われるのは、その影響ってところが大いにあると感じてる
なるほどね
まあとりあえず長くなったんで次回に続きます