ごきげんよう。ないたーです。
普段はどうでもいい思いつきを文章にしていますが、たまには自分が見聴きしたことやその時の感情を書き残しておきたいと思ってしまいました。
記事を分けようかとも思いましたが1本にします。
この文章、長いです。お付き合いください。
去る2023年9月17日、車社会の田舎から旅立ち、東京のど真ん中に向かいました。行く先はここ、「東京国際フォーラム」。

僕の琴線を20年ほど前からくすぐり、7年ほど前から傾倒し、今なお最前線で活躍を続けているアーティスト、平沢進氏その人のライブ「HYBRID PHONON 2566」に馳せ参じるためです。 このライブのコンセプトは公式特設サイトをご覧いただくとして、開催が発表された時から、もう生きてる間にはライブで聴けないと思っていた曲が聴けるかもしれないという期待感でずっとずっといっぱいでした。
ヒラサワの活動期間に対して僕がハマったのが遅かったこともあり、2022年のインタラクティブライブ「ZCON」に次ぐ2回目のライブ参戦となりました。
ライブをあと何回聴きに行けるかわからない中で、このライブもまたそれが叶う貴重なチャンスで、逃すわけには行きませんでしたね。いやほんと、チケット取れてよかったです。(GN先行で取りましたけど、それでももし落ちたらって思うじゃん?)
<ええ、前夜ですから>
予算と仕事の都合で9/8、9/9の大阪公演は最初から配信で観ると決めていました。予習も兼ねて、などと思っていましたが、ちょっと無理してでも大阪行っといてもよかったなと思うセットリスト。こんなの観れるなら9日の仕事も断っとくんだったな…。
前述のとおり、ヒラサワにちゃんとハマったのは比較的最近なので、ソロと核P曲はまだしも特にP-MODEL時代の曲はほぼほぼ初聴でしたが…相変わらず御年を感じさせないパフォーマンス、これは早く生で観たい!
床へのLANDING鑑賞も、テレビを崇めて🙋🏼ゲロを吐くのも早く現地でやりたい。
15日までの1週間はそりゃー長かったでした。
でも予習はバッチリです。絶対「ヒラサワー!!」って叫んでやると決めました。「ZCON」では声出しできなかったからね…。
あとは改定評議会Tシャツを着て、バッジもつけてと。
特定のアーティストのファンになって、ファン活動(?)をするのは実は初めてなので、グッズのTシャツを着て出かけるのにはちょっと緊張しました。
<燃える花の隊列>
満を持して向かった当日、公式からのお知らせで物販待機列は12時からと認知していたので、余裕を見て11時45分くらいに東京国際フォーラムに到着しましたが…既に待機列、通称「燃える花の隊列」が形成されてるじゃないですか。なんてことだ。
しかも生憎の快晴で、厳しい陽光に着火されるかと思うくらいの日差し。冗談のような昼ですって?という気持ちで列に並びましたが、まーあ長いこと。
公式にも「ものすごい人数」と言わしめる隊列に物販開始時刻は20分ほど早まりましたが、僕が売り子のおねーさんに「お待たせしました〜」と声をかけられたのは実に16時15分頃でした。
4時間も何かに並んだのはマージで久しぶり。過去に行ったコミケでもこんなに待たなかった気がします。
大阪公演での公式Twitter(現X)情報と比べると、東京公演のTシャツとコートの在庫は相当あったように見受けられましたが、やっとの思いで階段下にたどり着いたところでコートはなくなり、僕の目の前の人でTシャツは完売しました。「ざんがーい、ざんがーい、すべての」な気持ちで残りのグッズをなんとか買いこみましたが、絶対にコートとTシャツは再販してくれよな。受注生産でもいいぞ。何年も木の根方で座り込んで待つのには慣れてるからな。
そのあと入場にもう一回とんでもなく並ぶとは思わなかった。

<HYBRID PHONON 〜前半〜>
今回の席は、2階7列71番。(もし近くにいた人がこの記事をご覧になったら謝りたいことがあります。1人でそれなりに盛り上がってしまってごめんなさい。うるさかったですよね多分ね。)
ZCON3公演と合わせても1回も1階から観られていないのでちょっぴり残念でしたが、座ってみると結構近く感じたし、何より舞台が全部見えるのは結局嬉しかった。1階席だとヒラサワに近くても見上げるアングルになるしね。
入場列の混み具合的に開演時間が押すかなとは思ってましたが、想像よりは早くブザーがなり、高揚感は既にピーク。舞台にセッティングされたV字のレーザーハープはそこに立つであろうヒラサワの姿を邪魔することなく、3色のEVOは燦然と輝き、お馴染みに左右に配置された会人の楽器もまた雰囲気を駆り立てます。
轟くような拍手と歓声、大阪に続いてシャウトから始まるであろう1曲目に高まる期待感、そして登場したヒラサワの奏でた最初の音は──
┏━┓ ┏━┓
叫
ば
な
い
┗━┛ ┗━┛
( ˊ̃˒̫ˋ̃ )<ハイ
あ〜〜〜〜!!!!!!!!若輩ファンの俺でもわかった!この人は、ファンの扱いを†理解†している!!やられた!!全部その手のひらの上で快適な歩行をさせられてる!!
めちゃめちゃ悔しかったですが完全にテンションはMAXになりました。早速両手上げました。してやられた。というか大阪公演予習しといてよかった。
というか歌上手いんだよなこの御仁。
続くP-MODEL曲『おやすみDOG』『偉大なる頭脳』は初聴でしたが、会場がそれなりにどよめいていたのを見るに相当久しぶりの演奏だったんでしょうね。有識者の方教えてください。ほんとはP-MODEL曲もちゃんと履修したいんですが、一向に太陽系亜種音が再販にならないのもあってなかなか手が出ません。早くしてくれ〜。
お次は『BEACON』、この曲をインタラ初日で聴いた時は分岐大外しのあとだったので絶望感すら感じる音色でしたが、この日ばかりはそんなことはなく、音程ビタビタの歌唱とギターにしっかり聞き惚れることができました。
あの時聴いたデュンクが脳裏に蘇りつつ、立ち止まりつつも一歩一歩前向きに進んでいくようなメロディが大好き。
このあたりで、「おや、今日のヒラサワは一層調子が良いのではないか?」などと思ってました。堂々と調子よかったですよね?多分。
特に深い理由はないのですが、まだ持ってなかったソロのアルバムから『ロケット』は大阪公演配信で初めて聴きました。小気味良いメロディとアンデスっぽい笛の音色にあっという間にハマってしまったので、『サイエンスの幽霊』はちゃんとポチりました。
そして『TIMELINEの終わり』、これも「ZCON」初日で聴いた時はびっくりしましたよね、「この曲が流れるのは違う未来だろう?(うろ覚え)」って道化師に叱られて聴くハメになるとは思わなかったじゃないですか。
これも最近のライブの鉄板になりつつある気がしますが、何回聴いてもいい。本当に綺麗で透きとおった青い曲です。
しかしそろそろTIMELINEの終わりダンス、ただ目覚めるだけの暇にそろそろ覚えた方がいいかな…。『BEACON』と合わせてこの曲をライブで聴くのも4回目ですが、毎回自然と涙が出てくるくらい綺麗な曲。
続く2曲のP-MODEL曲も、大阪公演配信で初めて聴いたシリーズで『時間等曲率漏斗館へようこそ』と『1778-1985』。生で聴くと迫力が違いますねほんとに。これらも結構コアな選曲だったんだろうという気がしています。
特にその後の『zombi』はインタラ不採用曲って前にヒラサワのTwitter(現X)で見たので聴いてみてはいたものの、こうしてライブで聴けるチャンスがあったのはなかなか感慨深く、感動的でした。
ヒラサワの何がすごいって曲ごとの歌いわけというか、いろんな曲を聴く都度都度「そういう表現もあるんだ」って思うとこですよね。
東京公演は、前半は比較的P-MODEL多めでお届けされました。
<HYBRID PHONON 〜後半〜>
別に進行上区切りがあったわけではないですが、後半にソロと核Pが集中していたのと、一節が長くなったので区切ります。
そもそもソロ曲からヒラサワの世界観にハマった僕としては、やっぱりその辺り多めに聴けると正直嬉しいわけです。なーんて思っていた頃にどうやら奥の方に椅子が出てきて、すかさず鳴り響く『LANDING』のバイオリン。やったー!涅槃沢がいよいよ観られる!!
斬新な演出は配信も通して3回目の鑑賞でしたが、自然と湧き上がる拍手も相まってやっぱりちょっと笑ってしまいました。
歳も歳だからライブ中に寝たっていいよね。でもすぐ起きてね。いやまあ起きてくれたけどね。
そしたら次は…『賢者のプロペラ』!!?!?
確かに大阪初日に入ってたけどまさか生で聴けるとは…!!
癒し、癒しだ…。あらゆる痛みが引いていく。
もっぱらライブでやるのは3のアレンジ版が多めかと思ってたので配信でも度肝を抜かれましたが、まさかまさかでここでも大感動。隣の席の方々も大盛り上がりしていたので尚更感動が増しましたよね。
見えるか、黄金はここにありて…見えました。身体中の疲労も全部回復しましたし。多分知らないおじさんの腰痛なんかも完治してるとおもいます。
会人がヒラサワの手に合わせてスポットライトを回してくれるから、光が当たると手を振っちゃうよね。ついついね。
え、そのまま『HUMAN-LE』…?俺を泣かせ殺そうとしている…?
いつも感情的になる自分を俯瞰してしまって、感動とかそういうのになかなか素直になれないのですが、こればかりは純度100%で心が打ち震えてしまいました。
初日アンコールだった『TIMELINEの終わり』が大阪2日目に入ってきたあたりで、その流れが東京にもあったらいいのにという淡い希望がありましたが、ちゃんと叶えてくれる。大好き。一生ファンやります。後ろで遊んでたパフォーマンスしてた会人もお茶目でしたね。楽しそう。ギターソロをSSHOさんがかっさらったりするのかと思いましたが、いくらなんでもそんなことはなかった。
次の曲、絶対聞いたことあったけど曲名全然出てこなかったんですが『暗黒πドゥアイ』でしたね。
てか叫ぶじゃん!叫ばないって最初に言ったのに!しっかり叫んでた!全くこういうことするんだよな。やれやれってんだ。いいシャウトじゃないですか…。
そのまま核P曲が続いて『白く巨大で』。『賢者のプロペラ』、『HUMAN-LE』に続いてこの曲もいつかライブで聴いてみたいけど多分無理だよな…と思ってたシリーズだったので、とてもとても楽しみでした。
AメロBメロの呟くような囁くような歌い方とサビの迫力の対比が印象的なこの曲。
戸締り演出めっちゃいい…。というかあの音って戸締りだったんだ。
ギターソロの合間にもちゃんと戸締りしてくれてたし、拍がわかんなくなって曖昧に手を出してたのもいい。
いくらなんでもグラインダーは出てこなかったですね。
そろそろ終盤かな…?まだ聴いてないな?と思ったところで『Monster A Go Go』。
『パレード』の最後に聞こえてくることでも有名なこの曲、P-MODEL曲ですが履修済みでした。
特に数えてはなかったけど、多分これがラス3か2くらいだろうな、という寂しさも覚えつつ、サビでは「Monster A Go Go!」とこっそりコール。他にもやってた人いたんだろうな。
なんとなく直感で、そのままトリにはいかないだろうと思っていましたが…、あれ、このイントロ、もしかして『Lotus』…?
そして確信に変わる「デーデー↑デー↓」のメロディ。
ヒラサワにハマりたての頃から心をガッチリ掴まれてやまないこの曲、本当に東京でもやってくれるの…?
後半戦は大好きな楽曲のオンパレードで、聴けた感動、曲への感動なんかがごちゃ混ぜになって全然冷静じゃなかったです。間違いなく情緒が不安定でした。
いやLotusか…何回聴いても心揺さぶられる曲。懐かしさを感じながらも異国情緒の漂う神秘さ。ああ、ここが救済の空間…。
そして、3公演通じてのトリを飾るのは『Another Day』。
駆け抜けていくような疾走感と、どこかへ行っちゃうような切なさみたいなのが共存した、トリに相応しい曲ですよね。還弦のアルバムでも『ASHURA CLOCK』の緊張感を一気に解放するような繋ぎで最後を飾ってるのが素敵ですし。
しかしこれも生で聴けるとは…。
これ大阪の1日目の配信見た時から思ってたんですが、1番と2番で歌い方変えてませんでした?
前半がP-MODELっぽい歌い方で、後半が還弦っぽい歌い方だったよなってずっと思ってるんですがどうなんでしょう?BSPで触れられたりするかな。
「Day Another Day」でみんなで手を振れたのも楽しかった〜!
そして、そんな疾走感の余韻を残したまま、ヒラサワはおなじみ「ありがとう🙋🏼」と立ち去っていったのでした。
<HYBRID PHONON 〜encore〜>
鳴り止まない拍手と歓声。
僕が人生で初めて「ヒラサワー!」と叫ぶことができた時間。たまんね〜。
また水をこぼしていたのか、ただ呑気にしてたのか、なかなか出てこないヒラサワを、しかし会場は許しません。
追撃に追撃を重ねた拍手でようやく帰ってきてくれました。やあ、待たせたね。
トークパートで「珍しい曲がいくつかボツになった」なーんていうからみんなで不平を垂れたら、聞けちゃった…
「やかましい。」
わーい!話に聞いていたやつ!!やったー!!!
なんというか、イッパシのヒラサワファンになれたような気もするセリフも、どうせヒラサワの手のひらの上だったんでしょうけどいいんです。ファンなので。
それにしても会人に本名…?妙だな。
そしてアンコールはなんとなんとの『パレード』でしたねー!
「淡々と降るフィナーレの雨」、「何億もの季節から送られた暗号の雨」に続いての「狂乱のファンドの雨」ってとこでしょうか。
ヒラサワの楽曲って、表現しているものは違っても形容は似通ってる部分がありますよね。僕が言うまでもないことですけど。
これもライブ頻度は高い曲な印象ですが、拝聴できるとは思わずびっくり仰天。「聴けるなんて」を最後までやってくれてもうほんとに感謝感謝です。
流石に最後の『Monster A Go Go』の部分は無かったでしたね。
こうして本当に幕を閉じた「HYBRID PHONON 2566 東京公演」。
来てよかった観られてよかった聴けてよかった。大勝利。
最高でした。最高という言葉の何も伝わらなさったらないですが、本当によかった。とても幸せな時間でした。
絶対にグッズ再販してね!数分で売り切れとかしないでよ!!絶対だよ!
ライブが終わって帰りの新幹線で一気に書いているので、言葉になってない言葉がまだある気がするし、あんな演出やこんな演出について言及してない部分もいっぱいあると思うんですが、後からあれこれ修正するのもなんか無粋ですし、ひとまず今のこの気持ちを素直に書き残しておこうと思います。
ヒラサワ、ありがとう。会人、ありがとう。
ものすごい人数になんとか対応してくれた当日スタッフの皆様もありがとう。
ではまた。
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